Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

ワインバー「シューベルト」(前編)

 ウィーンでの会議も終わり、今夜は日本人だけでディナーとすることになった。選んでもらったのは、旧市街の北西にあたる「ショッテンツール駅」に近いワインバー。この駅は複数のトラムやUバーンが乗り入れる大規模乗り換え駅で、リンクと言われる幅の広い道路沿いにある。

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 ホテルに戻って着替え、最寄り駅の「シュエーデンプラッツ駅」からは1番のトラムに乗ってゆく。このトラムは頻繁にやってくるし、目的地までは10分とかからない。「ショッテンツール駅」からはちょっと入り組んだ道だが、歩いて5分ほど。
 
 集合は午後6時半だったが、10分前に着いてしまった。わずかに坂を登ったところに入り口がある。古い建物だが、手入れは行き届いている。店の人がコートを預かってくれたが、クローゼットがとても古めかしい。1800年代から使っているという。
 
 丸い天井のある部屋に通されたが個室ではない。僕らの6人がけテーブルのほか4つのテーブルがあり、2組が食事をしていた。直に6人が揃いメニューを見ると、おまかせコースがあった。4皿/5皿/6皿の3種類。小食な日本人なので、みんな4皿コース(€45)を選択。飲み物はというと、ワインバーらしく1皿に1杯づつ合うワインを付けることができるという。4杯なら適当だと考えてそれ(+€25)にした。
 
 苦手なものや好みを細かく聞いてくれて、コース料理とはいいながらカスタマイズができる。とりあえず注文が終われば、あとは日本語でいいから楽だ。今日の会議のことや今後の展開の予想から始まった会話も、一皿目が来る頃にはヨーロッパの街の話題に移っていった。

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 僕の一皿目は、牛肉のタルタルステーキ。昔パリでメインにしたことはあるが、前菜として出てきたのは初めて。牛肉をよくたたき、ハーブがよく練り込まれちょっとピリカラの味付けがしてある。この皿に合わせるワインはオーストリアの白。言うまでもなくTrockenで、清涼感のある香りと味だった。コースターにはこの店の名前「Schubelt Miditerran」にちなんで、シューベルトのイラストが描かれている。
 
<続く>