名探偵あるところ･･･の街

　ミステリーの舞台となった街はどこが一番多いか？興味はあるが、これは「Unsolved Problem」だろう。GoogleかAmazonが全ての書籍をデジタル化して、AIがそれを読了してくれるようなら、数えられるかもしれないが。米国はだだっぴろいし、地方都市がそれなりの規模であるので「ご当地探偵」も存在する。

 

　ロサンジェルスのコロンボ刑事やフィリップ・マーロウ、ボストンのスペンサー、インディアナポリスのアルバート・サムスンなどいくらでも思いつく。首都ワシントンＤＣも政治からみの話にはよく出てくる。大好きなＴＶドラマ「ＮＣＩＳ」の舞台である。ホノルルの映像が懐かしい「ハワイ５-０」という番組もあった。

　そうは言ってもやはり一番の犯罪都市と言えば、ニューヨークだろう。エラリー・クイーンやネロ・ウルフなど多くの名探偵が暮らす街だ。最初のニューヨーク出張の時に、西87番街（クイーン家のアパート所在地）を地図を片手に探してみたこともある。「名探偵の居る所、つねに犯罪あり」というわけではないが、長年世界の大都市で殺人事件が一番多いところと言えばニューヨークに決まっていた。

　　　　

　人種の坩堝であり、格差社会の象徴のような街だし、銃器やドラッグはあふれかえっている。ところが、この２ヵ月、ニューヨークより殺人事件が多くなってしまったのがロンドンだという。

https://news.biglobe.ne.jp/international/0403/tec_180403_7872149723.html

 

　銃器の取り締まりは厳しいから、多いのはナイフ等による刺殺だとこの記事にある。あれほど入国審査のうるさいところなのに、治安の悪化は止められていないようだ。ここにもシャーロック・ホームズ、エルキュール・ポアロ、フレンチ警部などそうそうたる名探偵がいますね。一方「切り裂きジャック」のような犯罪者もいたところだった。まあミステリーのメッカはいいのですが、殺人事件のメッカというのは早く返上したいでしょうね。

 

＜初出：2018.4＞