Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

人生100年時代への対応

 最近日本の高齢化についての議論や意見、報告が一杯あり、総理を長とする会議「人生100年会議」までできてしまった。学会が「老人とは75歳以上」との意見を述べると、年金支給を75歳からにする陰謀だとの批判も出てくるくらいかまびすしい。

 
 
 小泉内閣のころからか有識者会合がやたら増えてきて、民間の意見を聞くという政府の姿勢はいいのだが、これだけ乱立すると(総理出席で)年何回開けるのか、セレモニー化しないか不安が残る。会議の庶務は普通内閣府内閣官房が務めるから、彼らが忙しくなり府省や民間から出向者を受け入れて人手不足を補うわけだ。

 政府のやりたいことは、やはり年金支給年齢の引き上げだろう。平均寿命が60歳くらいのころ設計した年金制度が、80歳から90歳に寿命が延びて破綻しないほうがおかしい。しかし「60歳で定年になって、75歳の年金支給までどーすりゃいいのよ」という批判は当然で、さきごろ公務員の定年延長65歳までは決まったらしい。NHK等でも、定年延長した企業や80歳で起業した人などを取り上げ、少しでも長く働くという風潮を作ろうとしているのが透けて見える。

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 年金や高齢者医療・介護費のような財政問題は別の機会に論ずるとして、寿命が延びて働くことのできる期間が長くなることそのものは喜ばしい。敬老の日の特集で、90歳以上の人口が200万人に達したとの報道があった。
 
 
 実は僕の父親も今月90歳を迎えたので、家族だけで簡単なパーティをした。相変わらず好きな晩酌を毎晩日本酒1合やるという。少し足元がおぼつかないので、病院や買い物に時々出るくらいしか外出はしないが、特に内臓に悪いところはない。
 
 若いころに占い師が「96歳まで生きる」と予言してくれたそうで、あと6年生きればほぼ不可能と思われた予言を達成できるわけだ。200万人の一人として、予言に挑戦してくれればいいな、と思っています。

<初出:2017.9>