Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

自動操縦旅客機の登場は?

 自動車の自動運転談義が盛んであるが、もう少し進んで旅客機の自動運転の話。この記事にあるように、現代の旅客機は高度にコンピュータ制御されていてすでに自動運転の領域に入っているといえるかもしれない。これにAI(人工知能)のナレッジが加われば、旅客機パイロットという職種がAIによって消えてしまいました、と結論づけられる時代が来てもおかしくは無いだろう。

 
https://www.cnn.co.jp/tech/35105574.html

 この記事は技術的には可能かもしれないが、乗客の心理的バリヤー(というか信頼不足)は克服できていないと主張している。ただ操縦士ナシといっても2通りあることを、僕は指摘しておきたい。本当に人間が全く関与していない旅客機運行を想定してこの記事は書かれているが、有人であっても地上からの管制を受けて旅客機は飛んでいる。管制をもう少しディープなものにするという選択肢はあると思う。

 例えばドローンの操縦。アフガニスタンでゲリラを追い掛け回している戦闘用ドローンだが、操縦はアメリカ本土の基地から行われることが普通だ。トップガンのように空母に乗って故郷や家族と数ヶ月も離れ・・・などということはなく、彼ら(彼女も)は終業後家族と夕食という普通のサラリーマンのような生活を送りながら、日々ゲリラと戦っているわけだ。

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 過渡的な方法かもしれないが、通常飛行時には完全自動操縦にして天候急変や設備に異常がおきたような場合には遠隔操縦する。その体制はつねに整えているというなら、乗客の信頼も得られるのではないだろうか。実際のところは、人間だってコンピュータだって間違える。間違え方が違うだけだ。あるシチュエーションで、どちらがより安全かという比較の問題にすぎない。

 昨今の操縦士不足と報酬の高騰で、中小の航空会社の経営に支障がでている。その結果欠航などが増えて利用者に影響が出るとしたら、無人航空機という選択もあってもいいと思う。まあ僕の本音としては、もう少し航空料金が下がったら嬉しい・・・ということですがね。
 
<初出:2017.8>