Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

Credit in Internet Economy(1)

 アメリカは、クレジット・カード大国だ。1$でもクレジット決済ができるから、よほどの事情がない限り50$も持って歩く必要はない。50$札や100$札を出したら、逆に怪しまれる。"Credit" を直訳すると「信用」。ちゃんとお取引できる相手ですよ~という意味である。

 カード決済には3種類ある。

◆事前決済 あらかじめ払っておく(預託含む)方式。プリペイド・カードや電子マネーはこれにあたる。

◆即時決済 銀行口座などお金をプールしてあるところから引き落とす方式。デビット・カードがこれにあたる。

◆事後決済 これがクレジット・カード。カードではないが、小切手もここに入るかもしれない。

 事前決済・即時決済なら、売る側は安心だ。商品等持ち逃げされることは少ない。中国で爆発的に普及した「銀聯カード」はデビット方式で、口座の裏づけがあるのでクレジット・カードを作れない人にも発行できた。クレジット・カードというのは「十分な支払い能力と金融(決済?)リテラシーを持った人」にのみ与えられるもののはず。

 日本では就職すると(場合によっては学生でも)大した資格審査なしで、クレジット・カードが手に入る印象がある。決済不履行のようなマイナスの過去がなければ、プラスの何かがなくてもいいようだ。プラスの何かとは、上記金融・決済リテラシーを持っていることを示した実績を言う。

 

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 欧米人の中流家庭以上では、初等中等教育の頃から親がお小遣いをデビット・カードの口座に入れて、これを使わせるという。口座残高以上のものは買えないということを理解させるのだ。ある程度の年齢になるとクレジット・カードを持たせるが、限度額を低く設定しておく。ちゃんと事後決済をするようなら、限度額が徐々に上げてもらえるというわけ。

 しかし日本ではこのような話は聞かず、クレジット・カードの利用も欧米に比べて少ないようだ。今月内閣府の発表によると、

http://news.mynavi.jp/news/2016/09/02/382/

◆クレジット・カードを積極的に利用しようと思わない 57.9%
               利用しようと思う    39.8%

◆利用しようと思わない理由は、無くても不便を感じない 55.4% 

 という結果が出ている。

<続く>