バンクーバーの中心地である旧市街は、2つの入り江に南北を挟まれた決して広くないエリアだ。北はバラード入り江、南はイングリッシュベイからフォールスクリークが2つの河のように旧市街を囲んでいる。この街はもともと製材業の積み出し港として始まったようで、この2つの入り江ぞいに人が集まって出来たのだろう。
倉庫の外側だけはそのまま、ビヤホールやワインショップ、いろいろなレストランが入っていて、夏場のこの時期はテラス席でジョッキやグラスを傾ける人たちで賑わっている。再開発されたのはバンクーバーオリンピックのころ。おしゃれなショップやビジネス拠点が集まって来て、今はこの街の最先端スポットなのだという。
さらに坂を下りていくと、機関車のターンテーブルの跡があった。鉄道でここまで木材などの物資を運び、船積みしたのだろう。機関車の向きを変えるのに使われたターンテーブルである。そういえばもっと大規模なものが、トロントにもあった。
ターンテーブルの脇に大きなガラス張りの建物がある。ラウンドハウス・コミュニティセンターというらしい。鉄道関係の博物館になっていて、中には古い機関車が展示してあった。さらに下って港に着いた。今は貨物船が接岸するようなことはなく、レジャーボートが係留されている。この周辺は高級コンドミニアムが建ち並び、さらに建設も盛んだ。いかにも世界の富豪たちが夏季の別荘として欲しがりそうなところである。
またそれぞれの建物がとてもおしゃれでした。一体いくらくらいなのだろうか、と買える可能性もないのに考えてしまいました。
<初出:2018.7>