Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

戦い済んで、日が暮れて

 波乱万丈の衆議院議員選挙が終わって、おおむね1週間。僕も知っている何人かの議員が、衆議院議員会館を去った。国会議事堂の隣に、3棟の巨大なマンション様の建物があるが、これが議員会館。議員の事務所の集合建築である。一番南よりが衆議院議員第一会館、地下にはコンビニや床屋もあり、同時通訳設備を備えた会議場もある。次が、衆議院議員第二会館、


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 最後が参議院議員会館である。第一会館は東京メトロ国会議事堂前駅から、地下道が通っている。参議院議員会館となると、もう永田町駅の方が近い。3棟とも似たような造りで、正面玄関を入ると一般客は右手のセキュリティチェックを通らなくてはならない。空港の保安検査所と、似たような設備だ。その後受付で入館ICカードをもらい、同行者がまだなら広いスペースで待っていることになる。この画像が待ち合わせスペース。植木こそあるものの、殺風景である。
 
 さてここの主である議員先生だが、当然ひとりで政治活動などできるわけがない。本書にもあるが、東京事務所のほか、地元にも多くの秘書を置いて年中選挙区の票固めをしなくてはならない。僕は地元の活動については詳しくないが、議員会館や先生たちをご視察などに案内したおりに政務系の秘書の人とは何人か会った。

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 小選挙区制度になって党の名前だけで当選する議員も出てくると、先生自身が未熟なこともある。ある種の専門職(含むタレント)であっても、永田町の決まり事や掟にはうといはずだ。そういう時に頼りになるのが、ベテラン秘書。
 
 かつて派閥が厳然としてあったころには、子分にいい秘書を世話するのも親分の務めだったらしい。また世襲議員の場合には、秘書陣も受け継ぐことが多いから安心とも言えるが、時々火種になることもある。新党大地の鈴木議員(あのムネヲハウスの方)は、中川一郎議員の秘書頭、息子の中川昭一(元経産大臣)と骨肉の争いになった。その余波は、今回の選挙までも続いている。
 
 選挙報道を見て思い立ち、久し振りに読んでみた本書だが、運転手の頭を殴り背中を蹴る大臣や、ハラスメントがひどくて秘書が2~3週間しかもたない大物議員の話が出てくる。「このハゲ~!」なんてまだ可愛いものだったんですね、昔は。
 
<初出:2017.10>