「対話と圧力」と言いながら、実質的にはどちらも決め手に欠けていた対北朝鮮交渉なのだが、多くの日本人にとって「現状でも仕方がない」という感覚があったと思う。それがひょっとすると動くかも知れないとなった場合、その瞬間は突然にやってくる可能性が高い。杞憂かもしれないが、北朝鮮が暴発したらどうするべきか考えてみた。
まず核など大量破壊兵器を積んだミサイルを撃って来た場合、これは第一撃を食らわないように祈るしかない。第一撃の後は、3・11に対応したのと同じ様に日本のレジリエンシィをどこまで発揮できるかにかかってくる。それ以外の「暴発」ならば、対応方法はある。
最初に宇宙空間からの攻撃だが、彼の国は人工衛星を持っておらずサイバー攻撃などで既存の(軍事)衛星を乗っ取らない限り考えなくていいだろう。次にそのサイバー空間からの攻撃だが、彼の国に相応の攻撃能力があることは分かっている。僕は、2014年のソニー・ピクチャー・エンターティンメントを攻撃した時に米軍がその能力を見極めていてくれると(希望的に)期待している。その情報を日本の防衛省も持っていることも、期待している。
それでも、局地的な被害はいろいろあるだろう。ウクライナの大規模停電やバングラディッシュ中央銀行からの不正送金などに類した、重要インフラへの攻撃に対処できることを期待したい。