Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

半島のカタストロフィ(3)

 「対話と圧力」と言いながら、実質的にはどちらも決め手に欠けていた対北朝鮮交渉なのだが、多くの日本人にとって「現状でも仕方がない」という感覚があったと思う。それがひょっとすると動くかも知れないとなった場合、その瞬間は突然にやってくる可能性が高い。杞憂かもしれないが、北朝鮮が暴発したらどうするべきか考えてみた。

 まず核など大量破壊兵器を積んだミサイルを撃って来た場合、これは第一撃を食らわないように祈るしかない。第一撃の後は、3・11に対応したのと同じ様に日本のレジリエンシィをどこまで発揮できるかにかかってくる。それ以外の「暴発」ならば、対応方法はある。

 最初に宇宙空間からの攻撃だが、彼の国は人工衛星を持っておらずサイバー攻撃などで既存の(軍事)衛星を乗っ取らない限り考えなくていいだろう。次にそのサイバー空間からの攻撃だが、彼の国に相応の攻撃能力があることは分かっている。僕は、2014年のソニー・ピクチャー・エンターティンメントを攻撃した時に米軍がその能力を見極めていてくれると(希望的に)期待している。その情報を日本の防衛省も持っていることも、期待している。

 それでも、局地的な被害はいろいろあるだろう。ウクライナの大規模停電やバングラディッシュ中央銀行からの不正送金などに類した、重要インフラへの攻撃に対処できることを期待したい。

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 次に通常の航空攻撃だが、これはサイバー攻撃等との同時奇襲に拠ったとしても成果が得られないだろう。機材も訓練も不十分であるから、日本領空にたどりつけるかどうか。さらに通商破壊戦のようなシーレーンを襲う話。まともな海上・海中戦力はないので、警戒を怠らなければ大きな脅威にはなるまい。

 ある意味通常の攻撃であれば、自衛隊の能力で撃退できると考えている。

<続く>