先日お台場の国際展示場で、ある国の展示ブースに行って会合をした。国内のイベントも久し振り、多分10年以上のブランクがあっただろう。その規模の大きさに驚いたものだった。適当な招待券を出したら、それは別棟の受付でないと入場券に替えられませんと言う。ぶつぶつ言いながら往復するだけで、20分以上ロスした。あげく受付のところで名刺を出したので、その興味のない業界のイベント案内が頻繁にくるようになってしまった。
しかし「Cebit」の規模は、そんなものではなかった。案内図を見て、「ふーん、7~8の建物があるのね」と思っていたが、ひとつひとつの建物の大きさが想像を超えていた。中央には観覧車も、大きな野外ステージもある。そこいらじゅうにハンバーガーやドリンクの屋台が出ているし、常設レストランも一杯ある。
先日のお台場イベントでも、企業に混じって韓国、イスラエル、オランダなどの国(大使館)がブースを出していた。「Cebit」ではより大規模にいろいろな国がブース開いてアピールしていた。画像は入ってすぐの場所に立ちふさがっている、地元ニーダー・ザクセン州のブースである。連邦国家ドイツでは、州政府が事実上の国家、自ら産業振興・市場開拓に積極的だ。
「Made in Russia」と掲げたブースでは、サイバーセキュリティの能力を強調、ソフトウェア製品中心の売り込みに懸命だ。「おーい、どこの国が攻撃の首班なのかわかっているのか?」と思ったが、それを口に出して言えるほどの勇気はない。
インドのブースも広い。日本(政府)のブースは、危うく通り過ぎそうになるほど目立たない。中国のブースはほとんどひとつの建物の半分近くを占めるくらいだ。米国との貿易戦争になってしまった中国にとって、欧州は最大の期待市場である。
そして、企業として最大のブースを出していたのは「HUAWEI」。巨大な建物の全幅、奥行きの1/4ほどを占めていた。来場者にも中国人が多いのもうなづける。
<続く>