しばらく前から「ランサムウェア」が世界中で暴れている。PCのFileを勝手に暗号化してしまい、元に戻して欲しければ身代金(ランサム)を払えというもの。アシの付かない(!)ビットコインで払えといってくるらしい。暗号化の手法はいくらでもあるので、どれを使っているか僕は知らない。問題はそのPCにどうやって入り込んだかである。聞くところによるとマイクロソフトのWindows旧バージョンにセキュリティホールがあり、それを突いたものだという。
セキュリティホールはリリース済みのソフトウェアにはままあることで、ホールが認識されて以降製造・販売元は当該ソフトウェアのバージョンアップを図ることでこれに対応することになる。あるいは、後継ソフトが出た段階で改善することもある。今回のホールも、最新のWindows10では改善されているとマイクロソフトは言っている。
Windows10については、昨年マイクロソフトは無償バージョンアップのサービスをしていた。僕も個人PCについては、無償期間にWindows7からバージョンアップをしておいた。少しではあるがLook&Feelが変わってしまい、最初は違和感を覚えたがこれは慣れるしかない。無償期間が終わってからはWindows10は有料になるし、いつまでも古いOSにしておくリスクは良くわかっているつもりだ。
http://jp.reuters.com/article/exclusive-india-microsoft-idJPKBN19O07R?il=0
すでに社会インフラとなっているマイクロソフトのOSであるが、社会的責任はあるというもののソフトウェア商売をしていることも確かである。どこまでを社会的責任として無償(かそれに近い)対応をするのか、今後のデジタル経済の中でのソフトウェア/サービスのあり方を示す好例となるだろう。部品として大きな世界シェアをもつエアバッグの会社が、破綻したようなことにはならないと思いますがね。
<初出:2017.7>