ホノルル滞在の最後の日、以前から気になっていた「ビショップ・ミュージアム」に行ってみることにした。ハワイを施政権に従って北米と呼ぶか、地政学的にオセアニアと呼ぶかは議論がありそうだ。僕はオセアニア説を採りたい。広い太平洋に分布する海洋民族が、その主人公だと思うからだ。
ガイドブックによると、海洋民族の生活ぶりからハワイ王朝の歴史、火山などの自然を分かりやすく展示してあるという。いつものようにダウンタウン・ホテル通りのバス停から、今日は2番のバスに乗る。ダウンタウンから北北西方面へフォスター植物園を右手に見て、15分ばかり行くと入り口に近いバス停に着く。
そこから2ブロック行くと、広大な緑地があってその一帯がミュージアムである。ここも値上げのようで、ガイドブックでは$15/人と書いてあったが、$24.5/人だった。$50札で払うと、ちゃんとマーカーペンでチェックしている。高額紙幣は、ある種のペンでニセ札判定をするのである。
本館は立派なレンガ造り。館内にはオセアニア/大洋州の人たちが大海原に挑んだ船の模型が展示してあり、丸木舟の削り方・作り方を紹介する映像も流れていた。3階建ての展示室には、カメハメハ1世が島を統一した時の様子や、王国の暮らしぶりを示す展示があった。
さらにハワイ固有の火山活動など自然を模したものや、マグマを体感出来る展示室、ハワイ諸島ができた経緯などを興味深く見せてもらった。熱帯固有の植物を植えてあるという植物園は、フォスター植物園に比べるととても小さく、ちょっと拍子抜けだった。
ザ・バスでいっても分かりにくいところにあり、ガイドブックに言うように「1日いても飽きない」ほどのものではありませんでしたが、まあ滞在の締めくくりにはちょうど良かったというべきでしょう。
<初出:2018.1>