Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

公共交通利用促進のカギ(後編)

 ある公共交通の専門家が調査したところ、上記のような理由よりももっとバスに乗りたくない事情があることがわかった。それは、「どこに連れて行かれるかわからない」ということ。路線が分かっていれば、1時間に1本でも多少バス停が遠くても乗る、と応える人が多かったらしい。なるほど僕らも外国の街で初めてバス等に乗るのは難しい。

 
 改めて考えてみると、人が行きたいところというかやりたいことというのは、XX病院で診察を受けたいとか、△△公園で子供を遊ばせたいとかいうことである。今はインターネット上のサービスが発達していて、駅から駅への乗り換えや時刻表情報、路線図などは十分に手にはいると思っていた。しかし、それではまだ十分ではなさそうだ。

    f:id:nicky-akira:20190428063500p:plain

 
 しかしもう一歩利用者に近づいて「これから〇〇対XXのサッカーの試合を見に行きたい」と問われたら「何時に家を出て、どこのバス停に行き、何番のバスに乗って、どこのバス停で降り、この道を歩いていくとチケット売り場に着きます。今好みの席は30ばかり空いています」くらいの回答ができるようにならないだろうか?
 
 今はやりの「AIスピーカー」的な機能なのだが、まるきり出来ないということではなさそうだ。ここまで利用者目線でのサービスを練り上げれば、上記の不安を取り除くことができ限られた資源である公共交通の有効活用ができると思うのですが・・・どこかのサービサーが作ってくれませんかね。
 
<初出:2017.12>