片道13～14時間のフライトに乗り、米国政治中枢の町までやってきて、ようやく大げさな会議を終えることができた。翌朝9:00ころにチェックアウトするまでは、ひと時の自由時間。夕方の便でDCを発ち、ニューヨークなりで乗り継いで日本に帰るという選択肢もあった。以前ロサンゼルスで乗り継ぎをしたことがあるが、７時間近い国内線にはもう２度と乗りたくない。
そこで現地事務所と簡単な打ち合わせをし、食事をすることにした。連れて行ってくれたのが、Kストリート沿いにある「KELLARI」、ギリシア料理としてはこの街一番との評判である。中は結構広く、テーブルで50席ほど、奥には個室もあるようだ。昼時をやや過ぎていたが、おおむね満席の繁盛ぶり。
案内してくれた人によると、ギリシア料理は海産物が材料であることが多く、味付けなども日本人にマッチするとのこと。そこで、前菜にカラマリ、メインにマスのソテー、リゾット添えを頼んでみた。カラマリとはイカのこと。よくイカリング様に揚げたものがでてくるのだが、ここのものは綺麗に一皮むいたこぶりのイカのソテーであった。ゲソ部分は入っていない。
塩とオリーブ油をからめてあって、温かくて柔らかい。そこそこの量があったのに、会議が終わった開放感もあってすぐに平らげてしまった。メインのマスのソテーもすぐに運ばれてきた。マスの片身を大量の油でいためたようで、ちょっと唐揚げ風。その下に、ホウレンソウを混ぜ込んだリゾットが隠れている。リゾットの米は長粒種ではないようだ。マスは少々火を通しすぎたきらいはあったものの、シンプルな味付け。リゾットと共に美味しく完食。
興に乗ったので、普段は飲まないエスプレッソまで頼んでしまいました。これも開放感ゆえですね。あとは無事に帰るだけです。
＜初出：2017.11＞
