Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

自由市場と市場亭

 函館には、有名な市場が3つある。もちろん普通のスーパーマーケットもあるし、魚長経営のスーパーはとても良いものを安く売っている。それでも観光客は、3つの市場に足を運ぶ。恐らく3つとも、「戦後の闇市」の流れを汲んだものだろう。

 
 函館駅前にあるのが、朝市。有名な「きくよ食堂」のオリジナル店舗もあり、どんぶり横丁という新しい建物も建った。朝市全体もリニューアルされて綺麗になったが、今でも近辺で採れた野菜など安く売っている。もうひとつ市電堀川町電停付近に広がる、中島廉売という市場もある。ここは(失礼ながら)闇市そのままのような風情で、小さな店から移動店舗まで散在していてどこまでが市場なのかよくわからない。ただ今回中島廉売のパンフレットができていて、少しわかりやすくなった。

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 3つ目で僕たちが滞在中必ず買い物に行くのが自由市場。市電新川町電停近くにある大きな二階建てで、一階部分の店舗では鮮魚・野菜・お土産物などを売っている。
 
 買い物をする前に、まず行くのは市場内にある食堂。ラーメン店やカフェの中に、一軒だけ魚を食べさせてくれる店、市場亭がある。ここの特徴は、注文すると市場内に出かけて行って、鮮魚を買ってくるところから始めるメニューもあること。
 
 従って、価格が「時価」になるメニューもある。以前「今日はイカが不漁なので、+200円です」と言われたこともある。今回、僕は銀ダラ定食(1,200円)を頼んだ。これからお刺身はたらふく食べるつもりなので、焼き魚が食べてみたくなったから。家内は大好きな三色どんぶり(2,700円)。ウニ・イクラ・マグロ・サーモン・ホタテ・イカ・ホッキ貝などの具材を3つ選んで丼にするのは、きくよ食堂の巴丼が発祥というが、今では方々で食べることができる。

 

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 黄色いのがウニ、赤いのがイクラ、いずれも新鮮である。中央の牡丹の花のように見えるのがマグロである。舌もお腹も満足して、市場へ。良く行く鮮魚店では、小柄なおじいさんがもくもくと刺身を切っている。ここで今回も、たくさん刺身を買った。いやー、美味しかったです。
 
<初出:2017.9>