Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

トラピスチヌ修道院

 今回の函館旅行は、市電やバスでSuicaが使えるようになったこともあって、公共交通機関をもっと乗ろうと決めていた。調べてみると、トラピスチヌ修道院へ行く急行バスがあることが分かった。有名なケーキやクッキーは空港ショップでも朝市でも買えるのだが、修道院そのものに行くのは結構ハードルが高かった。空港に近いのだが、空港からも市電の駅からも、歩いていくには遠すぎる。しかし今回見つけたバスは、

 
 函館駅前 ⇒ 五稜郭 ⇒ 湯川温泉 ⇒ トラピスチヌ修道院 ⇒ 函館空港
 
 というルートを走る。急行なので、上記以外のバス停にはほとんど止まらず、函館駅前から五稜郭へは混み合うメイン道路を避けて行くので、すごく早い。
 
 駅前では満員だったバスも、五稜郭で多くの中国人観光客が下車してしまい、修道院まで行ったのはほんの数人。門をくぐると、大天使(Arc Angel)聖ミカエルの像が出迎えてくれた。ミカエルの像は多くのカトリック教会にあるが、有名なのはモン・サン・ミッシェルにある大きな像。ジャンヌ・ダルクに啓示を与えたのも、ミカエルだと言われている。

        f:id:nicky-akira:20190427064920j:plain

 やや高台になったところまで、簡素だがよく手入れされた庭園を抜けていく。来訪者向けの礼拝堂や土産物販売所などもあって、観光客にも配慮しているが、本来は修行の場所。「ここから先は静粛に」という看板が立っている。舞い上がった観光客に、どこまで効果があるかは不明だが。
 
 高台部分に登って振り返ると、遠くに立待岬が見えた。空気はきれいだし、眺めも良い、素晴らしい環境である。展示の中には修道女の厳しい「厳律シトー派」の修行の日々が示されたものもあった。このような修道院は世界中に200以上もあって、MAP上に男性の修道院(トラピスト)と女性の修道院(トラピスチヌ)の位置が示してある。

    f:id:nicky-akira:20190427064756p:plain

 
 宗教には関心のない僕ですが、こういうところに来るとそれなりに厳粛な気持ちになるものです。
 
<初出:2017.9>