Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

法輪功のアピール

 観光旅行も1週間の長さとなると、単なる観光スポットや博物館/美術館などとは違ったものも見ることができる。思いがけないものに遭遇することもあり、それも旅の醍醐味のひとつである。前回のフランクフルト旅行では、LGBTの大パレードに巻き込まれ、立ちすくんでしまった。
 
 今回は、そこまで強烈なものではなかったが、広場で法輪功のデモンストレーションをしているのを見かけた。よく日本や香港でやっていたデモとほぼ同じ。もともとは気功の団体で、創設は1992年というから、この手の団体としては新しいほうだろう。それが、いつのころからか中国政府当局からの弾圧を受けるようになったらしい。
 

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 数千人の信者が投獄・拷問・虐殺・臓器摘出などの人権蹂躙を受けたと、彼らは主張している。政府は法輪功を、「邪教」だとして弾圧しているのだ。法輪功が本当に「邪教」かどうかは分からないが、政府当局の危機感はわからなくはない。4,000年の歴史を見ると、王朝に陰りが見えると民衆の喝さいを集める何かの集団(多くは宗教的なもの)が現れ、それへの対応を誤ると王朝が倒れることになるからだ。法輪功は習王朝の目の上の瘤ということになろう。
 
 香港も徐々に中国政府の影が強くなり、法輪功はそこでもアピールできなくなったのかもしれません。欧州大陸でこれに出会うとは、思ってもみませんでした。
 
<初出:2017.11>