Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

活字で読む「岐阜弁」

 岐阜出身の歴史作家岩井三四二の「簒奪者」を読んで、びっくりもしたし懐かしさも感じたのは、ナマの岐阜弁が活字ででてきたこと。NINJAの父親は尾張の、美濃に近い木曽川沿いの村の出身である。だから子供の頃から、尾張弁はフレンドリだった。あのタモリ殿が、馬鹿にして日本中に振りまいた言葉である。

 
 岐阜弁は尾張弁とよく似ている。ただ音波でしか聞いたことがないので、活字で読むと相当の違和感がある。一方、この言葉はこういう漢字を充てるのかと初めて知ったこともある。
 
 ◆ 田分(タワ)けたことこくやねえ ⇒ 馬鹿な事を言うものではない
 ◆ 勘考(カンコウ)してやれ ⇒ よく考えて実行しろ
 ◆ やっとかめやで、敷居が高いわ ⇒ 久し振りなので、敷居が高い
 ◆ 騒いでおるげな ⇒ 騒いでいるようだ
 ◆ せわしいことや ⇒ 忙しいことだ
 ◆ 何も聞いとらせん ⇒ 何も聞いていない
 ◆ 地下(ジゲ)のもの ⇒ 地元の人
 ◆ 持ってきゃあせ ⇒ 持ってきなさい
 ◆ どえりゃあこっちゃ ⇒ 大変なことだ
 ◆ おきゃあせ ⇒ 止めなさい
 ◆ わわしい ⇒ わずらわしい  等々
 

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 これもリアリティにこだわったゆえだろうが、この地方の言葉を知らない多くの人たちには、脚注くらいは必要かもしれませんね。
 
<初出:2017.10>