Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

国際経済のリスクとは?

 そろそろ正月ボケも冷めてきて、久し振りに経済ニュースを読み返してみた。昨年の記事だったが、下記のようなものが目に留まった。今年の国際経済、大したリスクはないが中国経済のリスクはあるという。

 
 
 この記事に書いてあることの多くは、僕も納得できる。かなりの急成長を遂げてきた中国経済、英国のシンクタンクは2030年代には米国を抜いてGDP第一位になると予測している。しかし、急成長のひずみは無視できない。これは、民間にもいくつも例がある。
 
 一介の本屋さんからスタートし、世界のコンピューティングパワーの何分の一かを仕切るに至ったAmazonも、本当に生き残れるかという危機はあった。世界のタクシー業界を激怒させながら急拡大したU-berは、今その危機にある。

    f:id:nicky-akira:20190426220012p:plain

 
 もともと中国というのは、複雑以上に複雑な国だ。民族問題、宗教問題、格差問題、さらには共産党内問題。僕は、常にこの国は内戦のリスクを持っていると思っている。今年の抱負の替わりに「今年のいくさしたく」を書いておいたが、この番外ぐらいに中国内戦リスクはあるのだ。
 
 驚いたのは、最初の記事を書いた経済人の感覚である。冒頭「現状リスクらしいリスクは見当たらない」とあって、米朝の偶発的な戦闘やサウジの不安定化などはリスクに入っていないようだ。世界経済の発展のために一番重要なのは「平和」である。
 
 この根本が揺らぎ始めていると思いますから、せめて冒頭「紛争リスクを除いては」とか「純粋に経済だけを考えれば」と入れてほしかったですね。それともある程度の紛争は経済リスクではなく、むしろ機会だとお考えなのでしょうか?
 
<初出:2018.1>