アラモアナだけではない、ワイキキでも新しい施設が開業していた。計画されている鉄道も、終点はアラモアナ。ワード地区の大規模再開発なども考えると、将来ワイキキは「昔栄えたところ」になりかねない。ビーチであれば、アラモアナ・センターの前にも広いビーチがある。
今回久しぶりにワイキキを歩いてみて、ワイキキの魅力って何なんだろうと考え込んでしまった。そこで、8月末に新装開店した"International Market Place" に行ってみた。IMPはカラカウア通りとクヒオ通りの間で、おおむねワイキキの中央部に位置している。土産物屋やフードコートなどが入った、2階建ての集合店舗だった。
カラカウア通りの正面入り口を入ると、主のようなバニヤンツリーがあり回遊式でショッピングを楽しめた。ワイキキにはABCストアというのが一杯あり、コンビニ兼土産物屋の役割を果たしているのだが、IMPは少し商品の幅が広く僕も最初の頃は何度か通ってアロハシャツなどを買ったものだ。
しかし相当古い施設であり、今年1月行ってみると改築中で8月新装開店と表示があった。今回行ってみると、バニヤンツリーはそのまま、それを囲むように吹き抜け構造になっていて、全体が3階建てになっていた。以前にはなかったエスカレーターも、設置されていた。
奥には吹き抜けのステージもあり、アラモアナ・センターで行われているようなフラ・ダンスなどの演舞もできるようだ。フードコートは無くなっていて、替わりに3階にはいくつかのレストランがあった。
総じて小規模店舗がブランドを含む有名店に替わった印象がある。さらに奥、クヒオ通りへの出口にはデパートが入っていた。ワイキキの観光開発は、数十年前に一旦終了したように思う。多くのコンドミニアムもホテルも、築50年以上の物が多いと聞いた。今回指定されたホテル"Waikiki Marriott Beach Resort & Spa" だが、"Marriott" という名前の割には高くなかった。
相変わらず、ワイキキには日本人観光客が多い。ハワイでウエディングという企画も好評なようで、このホテルでは毎日のように結婚式と、新郎新婦が記念撮影して長~いリムジンに乗り込むシーンがみられた。
それでも、ワイキキそのものの凋落は近いように思う。物価は高いし、アトラクションとしても先月行ったシンガポールの魅力の方がずっと大きいのだ。IMPは、ワイキキが変われるかどうかの最初の試金石なのかもしれない。
<初出:2016.9>