Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

経団連の70周年

 5月最後の日、日本最大の業界団体である日本経済団体連合会の年次総会と、70周年記念パーティが開催された。会場は、紀尾井町ホテルニューオータニ。パーティ会場はニューオータニ最大の宴会場、鶴の間である。主催者側発表で2,000人が集まったという。確かに隙間もないくらい人が立ち並び、そこかしこに有名な政治家や経営者の顔が見える。このような場では、彼らといえども僕同様群集のひとりにすぎない。10台近いTVカメラも控えていて、この団体の影響力を感じさせる。

 
 冒頭、70年の歩みということで、1946年設立当時からの映像が15分ばかり流れた。榊原会長の挨拶の後、日商の三村会頭(この方も経団連会長になってもおかしくなかった人である)が挨拶し、予定より少し遅れて安倍総理が登壇し、かなり長いスピーチをした。遅れた理由は、中国外相との会談が30分の予定を大幅に超えたことだという。時間超過したのは中国との関係改善の証しだよ、と経済界へのリップサービスも忘れなかった。話の途中で東京都に関する話題になり、近くにいた小池都知事が手を振ったらしい。総理はエールに対して感謝の意を示し、周囲の笑いを誘った。

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 続いて経済同友会小林代表幹事のカンパイの音頭があり、あとはがやがやとした会になった。この時点で帰る人も少なくない。知り合い何人かと話をしているうちに、大分会場にも余裕が出てきた。適当に何かをつまむころあいである。ふと見ると、赤い馬印のようなものが演壇近くに立っている。なんだっけ、と近づくと赤い竿を持った女性がいてその前には・・・榊原会長。なるほど、会長の位置を人ごみの中からもわかるようにしているのか、と妙に感心してしまった。その馬印めがけて名刺交換・挨拶をしたい人たちが列を作っている。戦国時代の武将みたいなものやね。
 
 聞くところによると、第二次大戦中に重要産業団体令によって、重要産業協議会が編成されていたらしい。これが戦後経団連の基になったということで、それならば「1940体制」を今に残している団体ということになる。普段は気にならないのですが、馬印といい1940体制の流れといいちょっとアナクロな機関ですね。
 
<初出:2017.6>