1970年代には、多くの金融機関でATMの設置が進んだ。その結果、銀行では利用者を3区分して考えるようになった。
・90%の利用者はATMで対応する。いわばルーチンのお客さん、
手間をかけるべきでない相手。
・9%の利用者は窓口へ。公共料金支払いなど単純事務客もあるが、
口座開設、小切手扱いなど上記よりは重要な相手。
・1%の利用者は、まっすぐ支店長室へ。最重要の大口利用者が多く、
・1%の利用者は、まっすぐ支店長室へ。最重要の大口利用者が多く、
この人たちを抑えておけば事業の根幹は揺るがない。
言葉を選ばずに言うと、銀行にとってATM利用者というのは「ゴミ客」なのである。それでも「利用者の利便性を最大限に考える」ゆえに、ATMの性能向上などには積極的だった。銀行は1円の間違いも許されない企業風土だから、システムの精度はもちろん稼働率にも敏感である。銀行だけでなく、信金・信組や証券・保険といった他の金融機関もこぞってATMを導入した。
僕が小田急線沿線に住んでいたころ、賃貸住宅の家賃を払っていたのは近くの農協。住宅のオーナーが農協関連だったので他の金融機関から払うことができなかった。土曜日に払いにいきATMで払おうとした。すると奥から行員が出てきて「窓口でどうぞ」という。確かに窓口にも人はならんでいない。せっかくATMを入れても省力化になっていないよな、と思いつつ窓口で支払いを済ませた。
言葉を選ばずに言うと、銀行にとってATM利用者というのは「ゴミ客」なのである。それでも「利用者の利便性を最大限に考える」ゆえに、ATMの性能向上などには積極的だった。銀行は1円の間違いも許されない企業風土だから、システムの精度はもちろん稼働率にも敏感である。銀行だけでなく、信金・信組や証券・保険といった他の金融機関もこぞってATMを導入した。
僕が小田急線沿線に住んでいたころ、賃貸住宅の家賃を払っていたのは近くの農協。住宅のオーナーが農協関連だったので他の金融機関から払うことができなかった。土曜日に払いにいきATMで払おうとした。すると奥から行員が出てきて「窓口でどうぞ」という。確かに窓口にも人はならんでいない。せっかくATMを入れても省力化になっていないよな、と思いつつ窓口で支払いを済ませた。
<続く>