Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

Point of Sales(4/終)

 クレジット・カード対応、電子マネー対応、種々のポイントシステム、セルフレジ機能等々POS端末の進化は続いてきた。とはいえそれらはマイナー・チェンジのような気がする。本質的には、専用機が商品の流通時点での情報を取得し、それを整理するというものだ。ところが、ひょっとするとメジャーな変化が起こるかもしれないと思わせる兆候がある。

 例えば、IBMがPOSシステムの開発会社"Revel Systems" を買収したという記事を以前見かけた。IBMはもともとキャッシュ・レジスタも作っていたし、高度なPOS端末もラインナップに持っていた。しかしこの種の端末ビジネスに見切りをつけ、2012年に完全撤退していたはずである。

 あわてて"Revel Systems" のサイトを見てみると、現れたのは「スマホと自撮り棒」のような写真。

    

    f:id:nicky-akira:20190417072056p:plain


 なるほど、スマホを端末にしてPOSアプリを入れているわけね。

 思い返すと5年前、ワシントンDCから帰るときオフィスが手配してくれたのと違うリムジンに乗ってしまい、空港で支払いに困ったことがある。料金は$90ばかりだったが、オフィスで払ってくれているはずだったので手持ちの現金が十分ではない。
 
 その時リムジンの運転手がスマホを取り出し、磁気ストライプリーダーを付けてクレジット・カード決済をしてくれた。「へー、スマホで支払いね」とその時思ったがこのやり方なら、POSだってスマホで作れる。

 IBMは新世代のPOSシステムの端末部分はスマートフォンで代替できる、またより柔軟にシステムを組み立てられると見て、この会社に目をつけたのだろう。日本でもキャッシュレスの流れにのって、スマホでお買い物ができる場所も増えている。問題はその購買データ、だれがどのように使えば社会全体としていい方向に行くのか、議論が必要ですね。
 
<初出:2016.11>