Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

やきそばのバリエーション

 高校生のころは食べ盛り、お小遣いと相談しながら学校からの帰りに何か食べようとすることは多い。僕は決して裕福な家に育ったわけではないので、お小遣いが潤沢だったわけではない。それもミステリーを買うのにほとんど使ってしまっていたから、運動部(特に野球部)の連中が練習帰りに行くような店とは縁遠かった。

 
 僕は1・2年生のころバスで通っていたのだが、3年生になって自転車で通うことが増えた。そうすると、寄り道がしやすくなる。入り浸っていたカメラ屋の側に、古ぼけたやきそば屋があって、たまに立ち寄るようになった。ひんぱんに列車が通る踏切の前にあってうるさい上に、油がこびりついていて綺麗とはお世辞にも言えない。このあたりも第二次大戦で焼け野原になったところだというから、戦後にやっつけで建てたバラックのような店だった。
 
 メインメニューはやきそば、売りはその盛りの多さである。普通盛りでも2玉はあったのではないか、と思う。大盛りにいたっては3玉か、4玉か。ただ具材は薄い豚(らしい)肉とキャベツだけ。ソースも「つけ焼き」ではなく、あとから自分でかける。そのかわりタップリかかっているのが化学調味料。いわゆる「味の素」である。「美味しんぼ」の作者にはダメだしされること疑いなしのメニューだが、そんなことは気にしない。慣れてしまえばその味が好きになる。

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 高校卒業後は行くこともなくなり、10年後くらいに列車から見たら、店ごと無くなっていた。違法建築だったから撤去されてしまったのかもしれない。もともと僕はネコ舌なので、汁物(ラーメン)よりは、やきそばや炒飯が好きだ。その後、いろいろなやきそばに出会った。長崎皿うどんのような揚げそばもあれば、一般的なソース(付け)やきそばもある。平たく焼いたパンケーキ状のやきそばを割ってみたら、中から具材が出てきたというものもある。機会があれば、新しいやきそばを探してみたいと思う。
 
 画像は近所にある「謎の台湾料理店」のあんかけやきそば。豪華な具材がのっているが、そばの焼き目は不十分だった。残念、この店のやきそばは外れのようですね。
 
<初出:2017.6>