ある会議がカナダのトロントで開催されることになり、初めてカナダの地を踏むことになった。さてどういうルートで行くべきか、考えた。慣れた日系の青い航空会社だと、一番近いのはシカゴ便。ここでトロント行きに乗り換える。5月にボストンに行ったのと同じようなやり方である。
問題は、米国のESTAがちょうど切れていること。トランジットのためだけにでも、ESTAは必要なのだ。そこで直行便を考えると、エア・カナダのフライトがあった。先日ユナイテッド航空の「後ろ向き座席」に驚いたので、エア・カナダはどうだろうかと調べてみた。
カナダにも、「eTA」という電子渡航認証がある。5年有効で$7(約600円)なり。夏の時期がトロントは一番いいと、かつてそこで暮らしていた人に聞いていた。最高気温は25度くらいで、酷暑の東京に比べれば天国である。フライトも楽しみだが、会議そのものには気が重い。ま、そんなことは忘れて(・・・本当は忘れちゃいけないのだが)いそいそと羽田空港に向かう。
案内された搭乗時刻は出発の50分前、普通20~30分前なのでずいぶん早い。いつもなら文句を言うところだが早く乗ってみたいので異論なし。今回予約したのは、ビジネスクラス最後部の左窓側席。左手側に収納ボックスがあり、フタを開けると大型のヘッドホンと画面コントローラが入っている。シートの操作やCAコールなどはその手前のタッチスクリーンで行う。人間工学の成果だろう、なかなか使い勝手のいいシートである。
<続く>