Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

しのびのみち

さらば駅弁

そういえば最近「駅弁」をたべていないな、と思い当たった。駅弁の売り上げは年々減少し、事業者の撤退も相次いでいるらしい。徳島県では2016年の秋から、1コの駅弁も売られていないのだそうだ。 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171123-00010000-nor…

怨嗟の銃弾

今度は、テキサス州ダラスで銃撃事件があった。ケネディ大統領が暗殺された町だが、今回狙われたのは警官だというから驚く。しかも死亡者5名。使用された銃器についての情報はないが、殺傷力の高いライフルだと思われる。犯人はアフガニスタンでの従軍経験…

135日間の裁判員裁判

京都地方裁判所で、いわゆる「青酸連続不審死事件」の公判が始まっている。容疑者である筧被告人が拘留されて2年半になるが、裁判の報道があるまで事件のことはすっかり忘れていた。http://www.asahi.com/articles/ASK6P64S6K6PPLZB01S.html 不遜ながらミス…

ICカード開発史(5/終)

銀行そのものは電子マネーには冷静(というか冷淡)だったが、金融業界の重鎮には電子マネーに期待を寄せていた人もいた。彼らは日本の銀行が金融の本質から離れて「金融雑務」に堕するのではないか、との危機感をもっていたようだ。実際銀行のバックヤード…

ICカード開発史(4)

金融機関,特に銀行がICカードを導入するとしたら、まず考えられるものは銀行カードである。たいていの大人は一人数枚持っているのだから、量的にも十分である。ICカードを売りたい側としては、偽造防止でお客様を守れますと盛んに売り込みを掛ける。電…

ICカード開発史(3)

誰もが持っているカードにしようということでということで、いろいろな模索が始まる。だが、国民ひとりに1枚、と期待された住民基本台帳カードは全く普及せず。それから15年経って「マイナンバーカード」で再挑戦中だが、必ずしも明るい見通しではない。そ…

ICカード開発史(2)

なんとか使ってもらえる品質にメドが付いたとしても、製造コストの削減が大きな課題だ。磁気ストライプは、何しろ安い。読み取り機もシンプルだし、システム価格としても安い。ICカードにしても光カードにしても、コストでこれを下回ることは不可能に近い…

ICカード開発史(1)

何度かシーズから発想して事業を興そうとすると失敗する公算が高い、と述べてきた。今回はわかり易い例としてICカードを取り上げてみたい。ICカード(Integrated Circuit Card)の発明は、日本では有村氏が1970年に特許を取得している。 ダイオード、抵…

Digiralという破壊神(3/終)

デジタル化の波の中で、消えてしまったか消えつつある製品もある。例えばFAX。一時期僕も家庭で使っていたが、いつの間にか無くなってしまった。オフィスでもFAX単体ではなく、複合機の中に1機能として(めったに使わない機能だが)生き残っている。…

Digitalという破壊神(2)

続いてはカメラ。レンズは設計に使われるコンピュータの性能が上がったのでそういう意味で進歩はあったが、元来物理的なものなので大きな変革は起きていない。しかし、ボディの方はものすごく変わった。以前紹介した"NIKON F2" は最強のメカニカル・カメラで…

Digitalという破壊神(1)

アップルが高級車で知られる英国のマクラーレンを買収するという報道があった。いまのところ両社は、この報道を肯定していない。本件の真偽はともかく、クルマ産業にまでICT産業が手を延ばしているということに多くの人が驚かなくなっているのは分かる。あり…

20年後の職業

オックスフォード大学のオズボーン准教授が「雇用の未来-コンピュータ化によって仕事は失われるのか」という論文を発表した。AI(人口知能)やIoTの発展・利用拡大によって、これまで人手が必要だったことがコンピュータやロボットに代替されてゆくこ…

人生100年時代の早期引退

先日久しぶりに出身地に戻り大学時代の同級生たちと呑んでいて、半分くらいがすでにリタイアメント生活に入っていることを知った。まあ還暦も過ぎたので当然とは思うのだが、都心とは違う豊かさが地方にあることも影響しているだろう。逆に言うと、東京は生…

覆面の道場破り

囲碁のプロも匿名(というかハンドルネーム)で参加する、囲碁サイトがある。そこに登場した"Master" という名前の棋士がやたらと強く、60戦全勝ともいう。先日、Googleが正体を明かして"AlfaGo" の改良版だということが分かった。道場破りの覆面をはいでみ…

プロスポーツのビッグデータ

"Big Data" という言葉は、出てきた頃から胡散臭いと思っていた。プロセッサやストレージなどのカナモノを製造販売している狭義のICT産業は、5年で10倍の性能向上という激しい競争社会で生きている。彼らのすべきことは、5年で1/10になりかねない市場…

1/2の真価

以前「メカニカルカメラの王者」として、NIKON F2 と NIKKOR 85mm F1.8 をご紹介した。重さが1.5kgあることも。実はその半分の重さで、ほぼ同じことができる。NIKON New FM2 に NIKKOR 50mm F1.8 を付ければいい。 焦点距離こそ中望遠レンズである 85mm に及…

南スーダンの友人

元々スーダンという国は、アフリカ最大の面積を持っていた。ナイル川の源流があり、古来ヌビアと呼ばれエジプト史にも精強騎兵・歩兵の供給源として記録されている。長い紛争の末、2011年に南スーダンが分離独立したが今また現地の治安が悪化、日本政府は自…

論理学とミステリー

高校2年生の後半に、理系・文系の進路希望調査があった。本当は「舌先三寸」商売がしたかったので文系を望んだのだが、「手に職」が必要と両親・親戚にあおられて理系に希望を出してしまった。(情けない・・・) さて具体的な学部・学科を選ぶにあたり、真剣…

メカニカルカメラの王者

1971年、日本工学工業は最高級一眼レフ "NIKON F" の後継機として、"NIKON F2"を発表し販売を開始した。かつてのレンジファインダーカメラの面影を残していた "F" に比べて、まったく新しい設計になったという。全体的に丸みを帯びたデザインだし、フィルム…