Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ゲームのような列車旅(2)

「遅い乗り物が好き」という彼は、国鉄全線完乗という(僕からみれば壮大な)目標を持っていた。当時、国鉄の総延長は2万キロを超えていた。しかし、1日数本しか列車が走らない(超)ローカル線もある。これもまた「ゲームのような」試みだ。これは、時刻…

ゲームのような列車旅(1)

高校時代まで旅行などというものに縁がなく「内弁慶」だった僕を、旅行好きにしてくれた大学時代の友人がいる。特段目立つことはなく「オーソドックス」というのがトレードマークの彼だったが、鉄道となると人が変わったように話に熱がこもる。いわく「鉄路…

豪華な和朝食

国内出張の楽しみのひとつが、朝食。かなりお安いホテルでも地方なら朝食完備のところが多い。朝が比較的ゆったりできる出張日程なら、バイキングの朝食で好きなものを賞味できる。若いころはハム・ソーセージ・チーズ・ゆで卵などを好んでいたのだが、最近…

足りぬ足りぬは、工夫が足りぬ

幼稚園児に教育勅語を暗唱させている「教育者」がいるらしい。半島の付け根の国がアナクロだと思っていたのだが、日本にもこんなアナクロが生き延びていたとは驚きである。今回の表題も実はアナクロ、第二次世界大戦前から国民に耐乏生活を強いていた日本政…

街中中華食堂の行方

炭水化物に炭水化物を加えて食べる「重ね食い」は、肥満の基になるという。アルツハイマーや認知症の原因になるという説もあり、僕くらいの年齢になると強迫観念に襲われる。驚いたことに、たこ焼きやお好み焼きでライスを食べる人もいるらしい。 外食チェー…

怨嗟の銃弾

今度は、テキサス州ダラスで銃撃事件があった。ケネディ大統領が暗殺された町だが、今回狙われたのは警官だというから驚く。しかも死亡者5名。使用された銃器についての情報はないが、殺傷力の高いライフルだと思われる。犯人はアフガニスタンでの従軍経験…

EURO

ユーロといってもお金の話ではない。「UEFA EURO 2016 サッカー欧州選手権」のことである。たまたまこの時期にドイツに滞在していて、サッカーがこの国(&ヨーロッパ全体)にどのくらい根付いているかを痛感した。 みやげ物屋や雑貨屋に行くと「サッカー応…

日本人街を訪ねて

日本企業の欧州拠点は、ロンドン・パリ・ブリュッセル・アムステルダムなどいろいろなところにある。ただ人口比率で1%近くが日本人というのは、デュッセルドルフだけではなかろうか。先ごろ、青い日系航空会社が直行便を飛ばし始めたので、初めていってみ…

オリンピックとテロ

ブラジルで、オリンピックを狙ったと思われるテロ計画があり逮捕者が出たという。今年テロの準備段階でも、これを察知したら逮捕できる法律が施行されていて、その最初の適用例になったもの。これはいわば「予謀罪」なのだが、オリンピックを控えてテロの懸…

Automated Teller Machine の行方(5/終)

日本のATM文化は韓国、台湾などを経て、10年ほど前から中国本土へ伝わった。なにしろ13億人の国である、需要は無尽蔵にあった。それが、今急速に熱が冷めつつある。最大の理由は、一気に進んだキャッシュレス社会化である。https://style.nikkei.com/article…

Automated Teller Machine の行方(4)

1990年代に「金融Big-Bang」という言葉が飛び交い、「護送船団方式だった日本の金融業界に自由競争が入ってくる」と期待も不安も入り混じった思いで関係者は何が起きるか見守っていた。今にして思えば、外資系が多少参入してきただけで大した変化はなく、む…

Automated Teller Machine の行方(3)

登場したころ1,000万円ほどしていたATMの導入コストも、他のICT機器ほどではないが徐々に下がってきて、現在は200~300万円くらいらしい。価格を維持したいメーカー側としては、高機能器をいろいろ考えるのだが、膨大な札びらを高速で1枚毎に仕分け、真贋鑑…

Automated Teller Machine の行方(2)

1970年代には、多くの金融機関でATMの設置が進んだ。その結果、銀行では利用者を3区分して考えるようになった。 ・90%の利用者はATMで対応する。いわばルーチンのお客さん、 手間をかけるべきでない相手。 ・9%の利用者は窓口へ。公共料金支払いなど単純…

Automated Teller Machine の行方(1)

日本にはおおむね15万台ほどのAutomated Teller Machine(ATM:現金自動預け払い機)があるという。ゆうちょ銀行が3万台近く、セブン銀行は2万台あまり、共同運営会社のイーネットとローソンが1万台強、銀行は最近では台数を減らしメガバンクでさえ5000台…

32年はあっという間(過去編4/終)

デジタル革命の波は、昨日紹介した総務省・経産省だけでなく、ほとんどすべての府省の活動に大きく影響を与えた。経産省などは、意図的に他の府省の領域にデジタルトレンドを持ち込んで、自らの影響力を誇示しようとしていたらしい。まあこれは、いわゆるIT…

32年はあっという間(過去編3)

この32年間に起きた一番大きな変化といえば、多分デジタル革命なのだろう。この大きな流れは、エレクトロニクス産業を育てたり、(インターネットに国境がないので)グローバリゼーションを大規模に推し進めた。今でも山のような書類に埋もれている、デジタ…

32年はあっという間(過去編2)

田原総一朗著「新・日本の官僚」が出版されたころは、高度成長期からバブル期に入っていて、日本全体が豊かな実感にあふれていた。それに至るころ、田中内閣~中曽根内閣という長期政権で、多くの官僚の行動様式が変わったことは確かだ。 ◆外務省 「ラッキョ…

32年はあっという間(過去編1)

「朝まで生テレビ」でご存知、ジャーナリスト田原総一朗先生が32年前に発表したのが本書。18の省庁についてその当時の最先端の話題や行動様式を、多くの直接取材で積み重ねたネタで明らかにしている。先日「エコノミスト誌」が2050年(32年後)の未来を予測…

32年はあっという間(未来編)

本書は2012年に「エコノミスト」の記者たちの共著により発表された、2050年の地球全体を予測したものである。もちろん前提はあって、(小惑星衝突のような)カタストロフィーはないとしている。それにしても、38年後の世界を予測するなど、雲をつかむような…

ワンコインランチ(直久、川崎駅)

この20年ばかり、JR川崎駅とその周辺の変貌は著しい。北口には東芝の事業所が並んでいて企業城下町・・・というか町工場のあつまりみたいだったのが綺麗に整理され、ラゾーナという巨大ショッピングセンターが開業しオフィスビル、マンションなどが立ち並んで…

ヨイド Marriott

リーマンショックの後世界経済は不況に苦しんでいたが、そうなると企業の経理部門から真っ先に切られるのが諸般の経費。交際費ルールの厳格化、出張回数の制限、節電・節水といった従業員への締め付けが強くなる。国際線のビジネスクラス利用などもってのほ…

コンピュータ・シミュレーションの成果

あちこちでオスプレイの事故が起き、今も大分空港に不時着した機体は普天間に帰れないでいる。エンジン交換が必要とのことだ。当然、オスプレイ出て行けというシュプレヒコールは激しさを増している。V-22オスプレイの初飛行は1989年、もう30年近く経つのだ…

Point of Sales(4/終)

クレジット・カード対応、電子マネー対応、種々のポイントシステム、セルフレジ機能等々POS端末の進化は続いてきた。とはいえそれらはマイナー・チェンジのような気がする。本質的には、専用機が商品の流通時点での情報を取得し、それを整理するというも…

Point of Sales(3)

小売業の成功要因の8割は「仕入れ」に掛かっているように思う。いかに売れるものを仕入れ売れないものを仕入れないか、である。売れないものは調達費用を回収できないだけでなく、売り場を占拠して時間×場所を空費させたというロスを生む。場合によっては、…

Point of Sales(2)

米国でスーパーマーケットなる業態が商品流通のかなりの部分を占めるようになってきた1953年、日本でも「京阪ザ・ストア」が京橋駅前に開業していてこれが日本のスーパーの最初と言われている。米国で1970年代には商品のバーコード管理が普及し、POSシス…

Point of Sales(1)

いわゆるPOS端末というものには、皆さんも毎日のようにお世話になっているはず。コンビニで、スーパーで、レストランで、ガソリンスタンドで・・・。大手スーパーではセルフレジも増えて来た。クレジット・カードや電子マネーにも対応し、相応の進化を遂げて…

135日間の裁判員裁判

京都地方裁判所で、いわゆる「青酸連続不審死事件」の公判が始まっている。容疑者である筧被告人が拘留されて2年半になるが、裁判の報道があるまで事件のことはすっかり忘れていた。http://www.asahi.com/articles/ASK6P64S6K6PPLZB01S.html 不遜ながらミス…

ワンコインランチ(合同庁舎2号館)

桜田門から南へ歩道をわたると、そこが警視庁。「相棒」などの刑事ドラマでよく映像として出てくるが、夏でも冬でも棒を持ち、場合によっては台の上に乗って厳めしい顔の警官が立ち番をしている。その南隣にあるのが合同庁舎2号館。総務省、国交省などが入…

韓国の電子政府(3/終)

この項の最後に、韓国中央行政がドラスティックな変身ができる理由をひとつ書いておこう。簡単に言うと、幹部行政官の省庁帰属意識が日本ほど高くないことが原因である。日本の高級官僚と会って思うのは、誰が何年どこの入省かということを良く知っているこ…

韓国の電子政府(2)

韓国中央政府がとった電子政府の推進策は、民間の事業所・支店・部門にまたがるIT部門の統一からITシステムの統一に繋げる例に倣ったものだろう。しかしその議論が出て、2~3ヵ月で省庁再編ができてしまうのには驚いた。(一緒に行った日本の官僚はも…