Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

株主優待

 トランプ円安のおかげで、日本の株価も上昇している。上がっているのはありがたいのだが、できればモデレートに少しづつ上がるか、場合によっては現状維持でもいいと思う。僕も、個人の資産(といってもほんの僅かしかないが)のポートフォリオの一つとして、日本株も少し持っている。

 
 資産管理が目的なので、長期に、安定的に持っていたいから上記のように思っているわけ。この場合、楽しみなのは配当である。最近日本の企業も、比較的配当を上げるようになってきた。ある政党などは「大企業の内部留保を吐き出させろ」と叫んでいるが、実際内部留保は増えている。しかし昔よりは株主還元という考えも、日本企業の経営者に根付いてきたように思う。
 
 米国の企業経営者は、株主の方だけを見て経営するとも言われる。資本(原理)主義としては、正しいことかもしれない。日本の企業経営者は、従業員代表のような面があり株主軽視の傾向があった。今は、株主も消費者も従業員も全て企業のステークホルダーだという考え方が台頭してきていて、上記両者の中間あたりがいい塩梅だと思う。
 
 さて配当以外のお楽しみというと、株主優待がある。「優待生活」などという言葉もあり、引退したプロ棋士株主優待で暮らしているという報道(宣伝?)もある。僕にも、優待狙いで持っている株式がある。一番上は吉野家HDの優待券。牛丼はもちろんはなまるうどんやステーキハウス「フォルクス」でも使える。100株以上の株主に年間6,000円分のクーポンをくれるので、かなりお得。

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 次は、同じようにビックカメラの優待券。これらは紙ベースで配布されてくるが、一番下のアトムの優待券は少し進化している。アトムは北海道という居酒屋チェーンなど広範な事業を展開しているコロワイドの子会社。自らも回転ずしアトムボーイなどを運営している。株主優待は、コロワイド・アトム両者の運営する多くの外食チェーンで使うことができる。アトムの株式1,000株を保有していると、年間40,000ポイントがこのカードに付与される。そのポイントをこれらのお店で、1ポイント=1円で使えるからお得感が大きい。
 
 株主になった時にカードが郵送されてくるが、それ以降は電子的にポイントが追加されてくるのだから発送コストがかからない。合理的なシステムだ。さらに進めてカードすら送らず、スマホにクーポンとしてダウンロードということもできるかもしれない。今後多くの株主優待がこのような形態になっていくだろうと期待している。
 
<初出:2016.11>

「なか卯」の丼の原点

 この週、いつもは1回/週もないパーティや夜の会食が3日もあった。特に何をどれだけ食べたのかわからない立食パーティは、僕の体調管理には難敵である。体重は暴食(・・・のつもりはないのだが)の翌日にはハネ上がらず、2日後くらいに体重計の目盛りに反映される。
 
 しまったと思うころは、時すでに(2日ほど)遅いわけだ。実はこの日の夜も、困ったことにパーティがある。しかも主催者は外国人である。別にメニューが問題なのではなく、苦手な英語で応対しなくてはいけないのが悩みだ。不思議なことだが、多少アルコールが廻ってくると英語がスラスラ出てくるような気がする。気がするだけかもしれないが・・・。
 
 そこで早めにワインなどを呑んで、後半はウィスキーの水割りにみせかけたウーロン茶などを呑むようにすることがある。これはコミュニケーションの意味ではいいのだが、英語の舌と同時に食欲の方も緩んでしまうのが難点。
 
 こういう日の昼食には気を使う。少なめにしていると、パーティの前にお腹が空いてしまい、食べ過ぎの基になる。もちろん、昼に食べすぎるのもそれ自体が問題。そんなわけで、いつもの「もり蕎麦」よりやや重めくらいにしておくのがよさそうだ。入ったのは昼過ぎでちょっと空いてきた「なか卯」。

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 このチェーンはこだわり卵が売りの一つ。玉子料理の一つ「親子丼」(490円)もおすすめメニューである。これまで食べたことが無かったので、今日はこれを試してみたい。鶏もも肉とタマネギをタマゴでとじたものがご飯の上にかけられ、かいわれが添えてある。
 
 タマゴ・タマネギの味付けは良かったのだけれど、鶏もも肉は僕には大きすぎた。このサイズは、唐揚げにするものと同じように思ったが、僕はもう少し小さいのが親子丼としては食べやすい。まあお店にしてみれば「鶏入っていますよ」といえるサイズなのだろうから、あくまで僕の好みの問題。ご飯の量も適当だし、いいランチになったとは思うのですが、コストパフォーマンスから考えると「和風牛丼」の方がいいですね。
 
<初出:2018.12>

ファーウェイ訴追、日本の5Gの行方

 ついに米国がファーウェイそのものへの訴追に踏み切り、米中対立は一層深まっている。ある意味新時代の中国を代表し、「中国製造2025」をけん引する企業がファーウェイだったから、中国側のショックは大きいと思われる。一方の米国としては、これまでさんざん中国のサイバーエスピオナージや知財侵害に悩まされてきたという思いがあるから、このくらいは当然だと考えているだろう。

 
 識者によると、中国のサイバー攻撃による知財侵害は2010年代前半に横行し、これに業を煮やしたオバマ政権が2015年にオバマ・習会談で警告して、その後攻撃は抑制的になったという。サイバー攻撃の手段として使われてきたひとつが、中国製機器に組み込まれた(とされる)スパイウェア。かつてはレノボのPCに不審なハードウェアが発見されたことがある。
 
 これはいかにも急ごしらえのようにジャンパー線をはんだ付けしてあったというから、見つけやすかったのだろう。その後、米国政府はレノボのPC使用を禁止した。(霞ヶ関では予算の関係か、いまでもよく見かける・・・)
 
 同じようなことが、、ファーウェイやZTEの通信関連機器で行われているというのが、米国が持っている疑惑。実際「余計なもの」が組み込まれていたとする報道もあるが、LSIに入れ込んでしまえば外部から見つけるのはほぼ不可能だ。それでも米国のファーウェイ排除の動きにオーストラリアなどが同調、日本政府も明確にはしていないがさきごろワーニングを出して事実上排除に踏み切った。

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 ファーウェイは日本の経営者も「立派な会社」と評価する向きもあり、なにより低価格で相応の性能の機器を提供してくれるので助かる面も大きい。特にソフトバンクは、長く親密な付き合いをしていて最後まで擁護したかったのだろうが、ここに至り悩みを深めているという記事があった。
 
 
 5Gの早期普及のためにファーウェイは切り捨てられないと、ソフトバンクの要望もあったのか昨年中は総務省は米国の排除方針に反対していた。米国に同調する経産省との対立も(例によって)深まったのだが、今回の訴追でそれには決着がついた。問題は、5Gの普及速度でしょうね。
 
<初出:2019.2>

潜入!B20の舞台

 今年のG20の議長国は日本である。日本がこの役割をするのは初めて。G7と違って、20か国も参加しているから簡単には議長が廻ってこない。6月には、各国首脳が大阪に集まるサミットがある。僕の専門分野のデジタル政策については、つくばで大臣会合がある。これらは政府関係者の会合だが、その民間版でB20というものがある。

 
 各国の産業界の集まりで、ここで議論&採択されたことがG20の場に提出される。特にデジタル政策分野については、他の件よりも民間の意見が重視される傾向にある。このB20会合は、もちろんG20大阪サミットより前に行わないといけない。
 
 B20で採択される文書は昨年のブエノスアイレスでもひともめもふたもめもあった。米国が「国家的企業が市場をゆがめている」と主張、名指しされた格好の中国が席を蹴ったという。今の米中摩擦・経済紛争の前哨戦みたいな会だったろう。「B20東京サミット」は、今年は3月14~15の二日間、経団連会館で行われた。とりまとめ役は経団連の国際関係部門が務めた。なんとか文書の形になったようで、どんな激論が交わされたか興味深い。

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 ともあれ文書がまとまれば、あとはセレモニーに近い(文書の)発表会のようなものだ。パネル形式をとる発表会はもちろん、ランチやパーティも経団連会館で行われる。NINJAは、偶然だがこれに潜入することができた。画像は初日のレセプションパーティでのスナップ。経産省の世耕大臣が挨拶に立っている。
 
 経団連2階のホールに一杯の人が立ち並び、グラスを片手に挨拶を聞いている。何しろ20カ国の代表たちである、いろいろな人種がいるしいろいろな言葉が聞こえる。このところ仲が悪くなって「韓日経済協議会」の会合が事実上中止になってしまった韓国経済界の代表すらいる。和服姿の女性たちが入り口で紙ナプキンを手渡し、飲み物を勧めてくれる。周辺のテーブルには数々の料理やお酒が並び、英語の看板が掛かっている。中央には料理人のいるカウンターもあり、演台上にはコモカブリもある。菊正宗だった。
 
 会長の挨拶に続いて、麻生副総理兼財務大臣、世耕大臣ら3人の政治家が英語で祝辞を述べ、コモカブリを偉い人たちが「鏡開き」をして、その後はワイガヤのパーティになった。政治の舞台では各国いがみあっていても、地球経済はひとつだから産業界は協調できることもある。国際交流、重要ですし英語の苦手な僕もできるだけ関わりたいですね。
 
<初出:2019.3>

東海(トンヘ)での仮想敵

 通常国会冒頭、安倍総理の施政方針演説には「韓国」という言葉はなかった。言うべきこと、言いたいことは多々あったろうが、何も言いたくない気分の方が勝ったのかもしれない。あるいは、究極の「放置プレイ」に戦術を転換したとの見方もある。

 
 日本では毎日のように日韓関係を悪化させるようなニュースが出てくるのだが、最近韓国に渡航した人に聞くとその種の報道は目にしなかったとのこと。韓国からの訪日客が減った分だけフライトが安くなり、円高ウォン安も手伝って日本からの訪韓客が増えてもいるようだ。もちろん、市民レベルでの日本人観光客排斥の動きは見られない。
 
 
 ただ相変わらず韓国政府の怪しげな動きは続いていて、今度は空中給油機導入のニュースが飛び込んできた。空中給油機は日本はもちろん導入済みで、F-15F-16の滞空時間を長くするのに活用されている。尖閣諸島はもちろんのこと、小笠原諸島なども哨戒圏に収めなくてはいけない航空自衛隊には必須の装備である。

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 ただ韓国の主敵はもちろん交戦中の北朝鮮、ソウルが38度線北の砲兵陣地からの射程距離内にあるように、両国の距離は近い。空中給油機によって航続距離を延ばさなくてはいけない戦術的ニーズはなかったと言っていい。上記の記事でも導入の目的を竹島(独島)を含む日本海(東海)での作戦行動強化だと伝えている。
 
 これは右寄りの産経新聞だから言っているわけではなく、数か月前の中央日報なども同様の主張をしていることから、やはり仮想敵は日本だと思わせるに十分な事態だ。先ごろの射撃レーダー照射でも、その時韓国の艦船は何をしていたのか憶測が流れている。先ごろ国連安保理が指摘したように、石油の「瀬取り」関連のミッションをしていた可能性もある。まずいところを見られたから追っ払おうとしたのなら、通常あり得ない射撃レーダー照射の理由もわかる。
 
 そろそろ日韓首脳による「手打ち」をしてほしいのですが、韓国大統領と日本国総理が代替わりするまでは難しいかもしれません。それまでに偶発事故/事件が起きませんように。
 
<初出:2019.2>