Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

ワンコインランチ(虎ノ門・富士そば)

 新橋駅方面から歩いてきて霞ヶ関ビルが大きく見えるようになった西新橋1丁目の交差点、ここから西へ向かう道の北側は、飲食店がひしめいている。昼時に通りかかれば歩道まではみだした昼食待ちの人の列に遭遇する。一番列が長いのは、「いきなりステーキ」と「吉野家」もしくは「はなまるうどん」である。

 
 新陳代謝もこのところ激しい。「いきなりステーキ」ができたと思えば、となりの「梅もと」は「富士そば」に変わってしまった。霞ヶ関で13:30から会議なのだが、昼食をとるタイミングを失してここまで来てしまった。13:00ちょっと前、まだ昼食難民の列は長く早めに食事を済ませられるところは限られていた。
 
 そこで「今だけ、ここだけ」の看板が出ている「富士そば」に入ることにした。オーナーの丹氏は演歌好きで知られていて、自ら作詞もする。当然店の中には、演歌が流れている。演歌を聞きながら、食券を買う。新曲のようだが、どれを聞いても同じように聞こえるくらいの分解能。「今だけ、ここだけ」メニューは、たぬきそばとミニカレーのセット、500円なり。

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 関東では「たぬきそば」とは揚げ玉をいれたものだが、関西で「たぬきそば」と言えば油揚げを乗せたものである。「きつねそば」じゃないかと、関東人は叫んでしまう。「富士そば」のツユは完全に関東風で、醤油味が強い。店も長くやっているとツユがこなれてくることがあるが、ここはまだ開業半年も経っていないせいか生のままの味である。蕎麦のゆで加減も、店員がこなれていないのか少し柔らかすぎる。
 
 カレーの方は、いつもの富士そばの味。ミニカレーというだけあって量は大したことは無い。特に感じるところはありません。西新橋1丁目の交差点をわたって、多少並んでも「小諸そば」にいけばよかったかな、とちょっと後悔しました。
 
<初出:2017.11>

ハロウィンの季節

 ワシントンDC行きのフライトで、「Hawaii Five-O」を見た。テーマはハロウィン、ポルターガイストとカルト集団だった。ダニー刑事の娘グレースが、すっかり大人になっていてびっくりした。そう、もうこのシリーズも7年目。8歳で始めたとしても、14歳になっている勘定だ。子供たちは「Trick or Treat」と言いながら、近所を廻りお菓子をねだるのだという。お菓子くれないとイタズラしちゃうぞ、ということ。グレースも最初はいやがってお菓子ねだりに参加するのを拒否するのだが、最後は扮装して一緒に「Trick or Treat」巡りを始める。


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 小さな子供がやる分には愛嬌のある話だが、中学生くらいになると背丈や体格などおとな並みの子供も出てくる。これがお化けのお面などかぶってくればけっこう不気味。こどもを装った強盗の可能性すら考えなくてはいけない。
 
 そういえば昔(あとで調べたら1992年だった)、日本人の留学生の青年が射殺される事件もあった。そんなことを思いながら飛行機を降りて、空港のショップでもハロウィングッズを売っていたので、ようやく月末のハロウィンが近づいていることに気づいた。会議の一つはジョージ・ワシントン大学で行われた。入り口のところに初代大統領ジョージ・ワシントンの巨大な胸像(というより頭像)がある。
 
 明るいうちにミッションは終わったので、付近の「Whole Foods」に寄ってみた。今年4度目のDC出張だが、毎回一度は立ち寄る高級スーパーマーケットである。その入り口のところに・・・橙色の巨大な固まりが山積みになっている。

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 なるほどハロウィンと言えば巨大カボチャの飾り物である。「Hawaii Five-O」でも、カボチャを削るシーンがあった。くりぬいて(中味は食べるのかな?)ローソクなどを入れ、子供たちはこれを提灯代わりにして夜の「巡礼」に出たとも言う。
 
 日本でも季節感のあるものとしてショッピング街なのではハロウィンを宣伝するのだが、そんなに盛り上がっている気配はない。仮装パーティなどの企画も、そんなに目立たないし・・・。しかし本場アメリカは、いまでもかなり本気のようですね。
 
<初出:2018.10>

ワンコインランチ(松屋)

 いわゆる牛丼チェーン3社(なか卯も入れれば4社か)の中で、一番足が遠のいているのが「松屋」。「吉野家」は株主優待券を持っているので、年間20回は行っていてもおかしくない。「すき家」は若いころ、職場の前にあったのでよく行った。「なか卯」は今の職場に近い。

 
 「松屋」は品川駅南で慌ただしく昼食をとった時と休日に中目黒駅前で寄っただけだから、生涯でも4~5回くらいしか利用していない。東京駅八重洲にもあるのだが、その側に「小諸そば」があるので、そちらに入ってしまうのである。それが今回例のBook-offめぐり中、茅ヶ崎でふと見つけてランチにすることにした。
 
 「松屋」の牛丼は大都市圏と地方で二重価格であることが特徴である。首都圏・愛知県・大阪府では「プレミアム牛めし」として380円だが、その他の地域は「牛めし」320円。他のチェーンが全国一律の価格体系なのに、大都市圏とその他の物価等を考慮している。「松屋」は牛丼チェーンの中ではカレーに注力していて、ある意味カレーチェーンと言ってもいいかもしれない。しかし、「CoCo壱番屋」「GoGoカレー」「日乃屋」などに比べると、単価は低い。ちょうどいい機会なので、10年以上ご無沙汰だったカレーを食べてみよう。

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 不思議なのはカレーライスに味噌汁が付いてくること。ある人は「これが差別化要因」というが、カレーと味噌汁が合うかと言うと自身がない。ちゃんと蓋も付いてきて、とうふやワカメの具も入った立派な味噌汁ではあるのだが。
 
 少しお腹が空いていたのでこれは大盛り(480円)、並盛りだったらプレミアム牛めしと同じ380円である。福神漬けが乗っかっている以外はご飯とカレーソースだけのシンプルなもの。具らしいものは見当たらない。メニューに2つの赤い唐辛子マークが付いていたから「中辛」くらいのつもりでいたら、結構辛かった。
 
 辛さばかりが舌に残り、美味しかったかと言われても答えようがありませんでした。昔からこんなに辛かったか自信がありません。サラダとか、ソーセージ、卵などを添えたりトッピングしたりするべきだったかもしれません。
 
<初出:2018.10>

帰路はせめて和食

 今年4度目のワシントンDC詣でも終わり、あとは長いフライトに乗るばかり。ホテル最寄りのマクファーソン広場駅まで徒歩3分くらい。いつものように地下鉄と空港バスを乗り継いでダレス国際空港に着いた。チェックインして保安検査場に向かう。少し早めに来たせいか、空いていてスムースに通過できた。ここも出国審査はなく、パスポートにスタンプを押してくれることはない。

 

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 例によってトルコ航空のラウンジに案内された。ここからは通常のゲートではなく、ラウンジから直接搭乗できるのが売りである。定刻に少し遅れて搭乗できたが、こうなるともう帰ったような気になるのが日系航空会社の有難いところ。それでもこのフライトは、13時間あまり空中にある。飛行機内に閉じ込められる時間は14時間近い。せめてゆっくりできればと思う。
 
 今回現地で2泊だけの「弾丸ツアー」だったので、往復のフライトクルーは同じだった。クルーも、DCで2泊して帰りのフライトで乗務するらしい。ウェルカムドリンクはいつものようにオレンジジュース、お酒を呑むのはもっと後だ。
 
 飛び立ってしばらくして、メニューが配られる。和食、洋食を選ぶことができ、洋食はメインディッシュを肉・魚・ベジタリアン向けが選択可能だ。短い出張だったとはいえ日本のものが恋しくなったから、和食を選んだ。合わせるのは当然日本酒。愛媛、福井、石川の日本酒がメニューに並んでいて、ずいぶん迷った。どういうわけか、18度の高いアルコール濃度のものもある。そそられたのだが、一番薄い福井のもの(それでも16度)を選んだ。

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 注がれたのは、ワイングラスより相当小さいグラス。なんとなく残念だが、普通のワインが12度くらいだということを考えれば仕方ないのかもしれない。良かったのは、量が少ない分大事に飲めたこと。お造りから炊き合わせ、最後のご飯(宮崎のヒノヒカリ)まで、美味しく食べられた。
 
 さて、ひと眠りしましょうか。起きたら成田までの距離の半分くらいまで、アラスカ上空くらいまでは来ているでしょうから。
 
<初出:2018.10>

海の王者を追い落とすもの

 20世紀前半、海の王者と言えば「主力艦」こと、戦艦と巡洋戦艦だった。単なる戦術兵器ではなく戦略的・政治的兵器として君臨し、大国はその国の資金・人材・技術の粋を集めてその開発・運用にあたった。「主力艦」がその地位の絶頂にあったのは、実質的に日露戦争から第一次世界大戦までだった。

 
 戦艦は当時の最新鋭艦といえど最高速力25ノット/時であり、巡洋艦などの他の艦艇との共同行動は難しかった。一方巡洋戦艦の中には30ノット/時を出せるものもありこの点は解消できたが、防御力(特に垂直方向)が不足で、いざという時の耐久性に不安があった。現に第一次世界大戦の(おそらくは空前絶後の)シェットランド沖海戦では、英独の大艦隊が砲戦を交わし沈没したのはすべてこの種の艦だった。
 
 海の王者の座は第二次世界大戦まで引き継がれたものの、すでにもっと安価な新兵器である航空機(&航空母艦)や潜水艦にとって代わられつつあった。しかしその存在感はまだ衰えていなかった。真珠湾攻撃を主張した連合艦隊司令長官山本提督も戦艦について「政治的意味がある」とコメントし、存在を認めている。

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 第二次世界大戦後、海の王者の座は航空母艦と潜水艦に移った。しかし彼らも非常に高価な兵器になり、より安価な兵器に取って代わられる宿命は持っている。その候補は、空母艦隊を一撃で葬り去れる弾道ミサイルや空中/水中ドローンではないかと言われている。
 
 
 この記事は日本(軍)が特に東シナ海防衛のために、水中ドローンとも言うべき兵器を開発することに前向きだとのことである。海の王者のひとり原子力潜水艦(含む弾道ミサイル潜水艦)らを発見・追尾する、無人兵器の研究開発である。人工知能(AI)よって、これまでのドローンより優れた能力を示すと期待されている。
 
 この記事は、例えブラフにしても意味のある事だと思う。ただ一方、日本政府は人工知能の実用化にあたり7つの条件を課すと言っていて、その中に「人工知能の決定に対して企業が説明責任をもつ」ともある。探知したのが敵性国家の潜水艦だと人工知能が断定した理由についても、自衛隊は説明してくれるのでしょうか?
 
<初出:2018.12>